マンツーマンで話せば意見を言ってくれるのに
会議ではまったく発言しない人がいる。
集団を上手にまとめるためにはどうすればいい?
そんな悩みを抱えるリーダーは多いのではないでしょうか。
今回は、集団だからこそ起こる危険な心理と
集団をまとめる方法についてお伝えます。
・集団の中で発言できなくなるのはなぜ?
「同調行動」または「群衆行動」とは
集団から外れるような行動を避けて
疑問や反対意見を持っていたとしても
それを隠して周囲の人と同じ行動をとることをいいます。
集団からの孤立を恐れている場合や
引っ込み思案な性格の人、流されがちな人は
誰かの発言に合わせることが多いでしょう。
この場合は、大勢の前で意見を求めても
本音を話すことはないでしょう。
個別に話すか、匿名で意見を募るようにすれば
意見を引き出しやすくなります。
・結束の強さが問題になる!?
チームワークがよく結束力が強いのは
とても素晴らしい集団のように思えますが……
実は落とし穴があります。
大勢の人が集まる集団や
結束が強い集団に属していると
この集団ならどんな障害も乗り越えられると思い込み
無謀な挑戦をすることがあります。
この心理を「不敗の幻想」といいます。
また、「全員一致の幻想」にも注意が必要です。
これは、こんなに良い集団なのだから
みんなの心はひとつであるはずだと
思い込んでしまう心理を指します。
本当は集団の考えに疑問を感じていても
集団の雰囲気や関係を壊したくないために
反対意見を言えなくなってしまうのです。
この場合は、リーダーがあえて反対意見を出したり
複数の選択肢やアイデアを挙げたりするといいですね。
ほかの選択肢を与えることで意見が分散して
全員一致の意見ではならないという空気がなくなります。
・手を抜いてもバレないと思っている人の対策法
たくさん人がいるのだから
ひとりくらい頑張らなくてもわからないだろうと
手を抜こうとする人がいるのも集団の特徴です。
この心理を「リンゲルマン効果」といいます。
悪気はないものの
自分がやらなくても誰かがやるだろうという
「傍観者効果」が働くこともあります。
集団が大きくなるほど手を抜く人や
他人事だと考える人が増えてきて
真面目に頑張る人のモチベーションを下げてしまいます。
リーダーはひとりひとりの働きを観察して
手を抜いている人を注意するとか
小さなチームのリーダーを任せるといった
対策をとるのがおすすめです。