仕事仲間や身近な人から
「頑張ってるね!」と声をかけられたとき
あなたはどんな風に感じますか?
「頑張りを見てくれているんだな」と感激する人もいれば
「まだまだ頑張りが足りない!」と焦りを感じる人もいます。
ただ、その人の目には「頑張っている」と映っているのに
「こんなのじゃダメだ!」とその言葉を受け入れられない場合は
やや主観に偏っているといえます。
今回は、自分を客観視する能力の高め方についてお伝えします。
・自分を客観的に見る「メタ認知能力」とは?
メタ認知とは、自分自身を客観視、俯瞰視することをいいます。
自分自身を主観的にとらえるのではなく
客観的にとらえられるように意識します。
さらに、一面的ではなく、いろんな面を見ようとします。
あなたの後ろにもうひとりの自分がいて
後頭部の斜め上あたりから自分を見下ろしている
そんなイメージをしてみましょう。
身近な人が「頑張っているね」とあなたに声をかけます。
その人に、「頑張りが足りなくて・・・・・・」と答えるあなたが見えます。
そんなふたりのやりとりを見て
「この人は『頑張っている』と思ってくれているんだな」
「でも、自分では『まだまだダメだ』と思っているんだな」
と、第三者的に見るのが「メタ認知」です。
・なぜ、メタ認知能力を上げる必要があるのか?
メタ認知能力が上がると、事実と思い込みを切り離せるようになります。
たとえば、あなたが仕事で失敗をしたとします。
失敗の原因は何でしょう?
「失敗の原因は、100%自分にある」と考えるのは「思い込み」です。
客観的に状況をとらえれば
仕事の相手が勘違いしていたとか
伝達がうまくいっていなかったというように
自分だけのミスではないとわかるはずです。
メタ認知ができると、状況やミスの原因を正確に把握できます。
すると的確に指示が出せて、次回に向けて対策を立てられます。
その結果、同じ失敗をしなくなり、仕事のスキルも上がります。
これがメタ認知能力を高めるメリットだといえます。
・メタ認知能力を高める方法とは?
メタ認知能力を高めるためには、自分自身の感情に注目します。
特に、怒りや悲しみなどのネガティブな感情に目を向けます。
感情がわきあがってきたときは少し落ち着いてから
その感情の原因を探っていきます。
たとえば、気にしていることを言われてムッとしたら
「本当のことを言われたから頭にきたんだな」とか
「わたしは人を傷つけないように気を付けている。
だから、デリカシーがない人に腹が立ったんだな」
というように心の中で感情を言葉にしましょう。
このように、自分自身の心を見つめて
感情や思考などを知り、受け入れます。
これが、自分を客観視するということなんです。
メタ認知能力がさらに高まると
嫌なことを言う相手に怒りをぶつけるのではなく
「これからも付き合っていく人だからスルーしよう」と
冷静に対応できるようになります。
人間関係のトラブルや悩むことが少なくなり
ストレスも軽減されそうです。