取引先の人が商談に集中していない……。
もっとインパクトを与えるプレゼンがしたい!
そんなときに使えるのが「カクテルパーティー効果」です。
今回は、相手の心に残るアピール法についてお伝えします。
・重要度が高い情報は自然に耳に入ってくる!
大勢の人がいるにぎやかな場所でも
誰かが自分の名前を呼ぶ声は聞きとれる。
それが、「カクテルパーティー効果」です。
人間の脳は、耳から入ってくる音の中から
重要度や必要性が高い情報を選別して
重点的に聞きとることができます。
カクテルパーティー効果を提唱した心理学者のチェリーは
重要な情報を聞きわけられるかどうかの実験をしました。
被験者にヘッドホンをつけ、左右で違う音声を流します。
被験者には「右側の音声を聴くように」と指示したところ
右側の音声の内容はしっかりと聞きとっていたのに対して
左側の音声の内容はほとんど覚えていませんでした。
・商談の相手が集中していないときの声のかけ方
長い会議やオンラインでの商談などは集中力が途切れがちです。
商談相手の注意をこちらに向けたいときに
カクテルパーティー効果が使えます!
その方法は、相手の名前を頻繁に呼ぶことです。
「〇〇さんが以前おっしゃっていたように~」とか
「〇〇さんの意見をお聞かせいただきたいです」というように
自分が話すときに相手の名前を呼びます。
人は自分の名前を呼ばれるとドキッとします。
自分の名前=重要な情報だからです。
名前を呼ばれると、その前後の情報も重要だと感じるので
相手の記憶に残したい情報は
名前を呼んでから伝えるといいでしょう。
・ターゲットをしぼることの意味とは?
新サービスや商品を作るときは
ターゲットをしぼります。
多くの人に使ってほしいという願いから
「誰でも簡単に~」や「幅広い世代の人に~」と
広く呼びかけるとインパクトに欠けてしまいます。
実はターゲットをしぼるのも
カクテルパーティー効果を利用しているのです。
「20代の女性限定」や「〇〇なあなたに」と
ターゲットをしぼって呼びかけることで
対象となる人は、「自分のことだ!」と感じます。
パーティーで他人の名前を聴いても耳に入りませんが
自分の名前が呼ばれたり、興味がある話をしていたりすると
その内容だけが聞こえてくるのと同じです。
なので、ターゲットを決めるだけでなく
その人が興味を持つキーワードを
会話やプレゼンの中で何度も言うのがポイントです。
ちなみに、テレビや動画は誰かと一緒に見る機会が多く
出演者は視聴者に対して、「みなさん」と呼びかけます。
それに対してラジオや音声配信はひとりで聴くことが多いため
リスナーには、「あなた」と呼びかけるそうです。
ラジオの呼びかけは自分だけに話してくれているようで
パーソナリティーに親近感がわきますよね。
カクテルパーティー効果でも同じ心理が働くので
ぜひ、この効果を活用してくださいね!