心に余裕がなくなると、無口になってしまう。
職場の人や仕事仲間とコミュニケーション不足になって悪循環……。
そんな人は多いかもしれません。
ですが、ちょっと待って!
うまくいっていないときほど
些細なことでも感謝の気持ちを伝えて
コミュニケーションをとることが大事です。
なぜなら、感謝の気持ちを言葉にすると
仕事へのやる気がわいてくるからなんです!
今回は、感謝とやる気の関係性についてお伝えします。
・ピンチを助けてくれた人にお返ししたくなる心理
心理学者のバートレットとデステノが行った
感謝とやる気の実験というものがあります。
実験参加者はパソコンに向かって各自の課題に取り組みます。
課題が終わったら全員の内容を集計し
実験の主催者に報告して退室します。
ところが、ある参加者が集計をしている最中に
パソコンがフリーズするハプニングが起こります。
主催者からは、課題を最初からやり直すように指示されます。
すると、帰ろうとしていた隣の席の参加者が
「パソコンに詳しいので、見てみましょうか?」と声をかけ
フリーズを直してくれました。
その後、パソコンがフリーズした人が
先ほど助けてもらった人から声をかけられ
心理調査のデータ集めに協力してほしいと頼まれます。
ところが、その人は大量の心理調査を渡して
その場を立ち去ってしまいます。
ここまでが実験です。
行われた心理調査の量から
感謝とやる気に関係性があるかどうかを検証しました。
そのため、パソコンが正常に動いた実験参加者にも心理調査を依頼し
両者の心理調査の量を比較しました。
・感謝の気持ちと恩返しの量は比例する!?
パソコンのフリーズを直してもらった人は
直してもらわなかった人に比べて
30%多く心理調査を行いました。
また、パソコンがフリーズしてしまったときに
直してくれた人に感謝していた人ほど
心理調査の作業量も多かったことが分かっています。
・「ありがとう」が増えるとやる気もアップする!
さらに、パソコンのフリーズを直してもらった後に
まったく別の人から心理調査を依頼されるという実験も行いました。
すると、パソコンが正常に機能していた人よりも
パソコンを直してもらった人のほうが作業量が多かったのです。
これにより、お世話になった本人だけに恩返しをするのではなく
感謝の気持ちがあると誰に対しても協力したくなることが分かります。
つまり、小さなことでも「ありがとう」が飛び交うような職場では
みんなのやる気がアップするということです。
心に余裕がないときほど、感謝の言葉を忘れないようにしたいですね。