新規顧客に高額商品を勧めるのは難しい。
だから、少額の商品やサービスを提案するけれど
なかなか申し込んでもらえない……。
そんな悩みを抱える人は多いでしょう。
でも実は、高額商品を検討しているときのほうが
オプションを付けることに抵抗がなく
さらに売上金額がアップする可能性があります。
それに対して、これまで購入履歴がない見込み客が
少額であっても契約が難しいのには理由があります。
今回は、量よりも率を優先する法則についてお伝えします。
・物事は「率」で考える! 「ウェバーフェフナー効果」とは?
「ウェバーフェフナー効果」とは
量よりも率による変化を敏感に察知する傾向をいいます。
イメージしてみてください。
あなたはリュックサックを背負っています。
そのリュックの重量は10㎏です。
そこに350ml(350g)の缶ジュースを
誰かに入れられたとします。
でも、あなたはそれに気づかないかもしれません。
一方、あなたが背負っているリュックには何も入っておらず
リュックの重さは500g程度だった場合は
缶ジュースを入れられると急に重くなり
ジュースが入っていることに気づくでしょう。
10㎏のリュックが10.35㎏に増えても
比率は大きく変わりません。
ところが、500gのリュックが850gになると
重量の比率は1.7倍となり、重く感じるのです。
・「ウェバーフェフナー効果」を仕事で使う方法とは?
ウェバーフェフナー効果は
マーケティングやセールスでも応用できます。
いきなり50万円の商品を勧めても
即決できる人は少ないでしょう。
ですが、5,000万円をかけて一戸建ての購入を検討している場合
「50万円追加で最新のシステムキッチンに変更できます」と言われると
「せっかくなら変更しようかな」という気になります。
5,000万円に対して50万円は1%であるため
「それくらいならいいか」と錯覚してしまうのです。
これが、高額商品のほうがオプションをつけやすい理由です。
・まずは信頼関係を築くことが大事!
ウェバーフェフナー効果をビジネスで使うためには
まずは信頼関係を築くことが肝心です。
高額商品の検討をしている人であっても
簡単に契約をするわけではありません。
他社と比べるとか、時間をかけて吟味するのは当然のこと。
顧客のニーズをつかみ、的確な提案をしたり
熱心に話を聴いたりして良い関係を築くことが大事です。
そのうえで段階的にリュックの重量を増やしていけば
大口の契約をしてくれる確率が高まります。