チームで話し合うのは危険!? 「リスキーシフト」とは?

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チームで話し合って決めたけれど

 

本当にこのまま進んでいいのかな?

 

そんな風に迷った経験はありませんか?

 

今回は、チームで意見をまとめるときのポイントをお伝えします。

 

 

 

・チームでの判断はリスクあり!? 「リスキーシフト」とは?

 

話し合うことでさまざまな意見が出るので

 

ひとりで判断するよりも良いと考える人は多いでしょう。

 

それと同時に、無難で当たり障りのない結論に

 

落ち着いてしまうという印象を持つ人もいるのでは?

 

 

でも実は、そうではないのです!

 

ひとりよりも集団での話し合いで決断したほうが

 

ハイリスクな結論になりやすいということが

 

心理学の実験で証明されています。

 

これを「リスキーシフト」といいます。

 

 

 

・リスキーシフトが起こりやすいのはどんなとき?

 

アメリカの心理学者マイケル・ワラックは

 

「CDQ(選択肢ジレンマ質問紙)」を開発しました。

 

「得られる報酬が高いが危険も高い場合」と

 

「報酬は低いが危険も低い場合」という2つの選択肢があり

 

どちらを選ぶか考えるというものです。

 

 

たとえば、「平凡だけど安定した給料がある仕事を続けるか

 

今より高い収入を得られるけれど

 

長期的な安定は保証されていない新しい仕事に就くか」

 

といった質問について意見を交わします。

 

 

アメリカの心理学者であるジェームス・ストーナーは

 

CDQを実験参加者にひとりで回答してもらった場合と

 

集団で話し合って回答してもらった場合を比較しました。

 

 

すると、集団で話し合ったほうが

 

「得られる報酬が高いが危険も高い」選択肢を

 

選ぶ傾向があることが分かったのです。

 

 

 

・話し合う人の性格によってリスクが変わる!?

 

また、リスクを恐れない人ばかりが集まると

 

危険を顧みない人がひとりで考えて出した結論よりも

 

さらにリスクが高い結論を出す傾向がありました。

 

反対に、危険を避けようとする人ばかりで話し合うと

 

慎重な人がひとりで結論を出すよりも

 

リスクの少ない方法をとる傾向があることが分かりました。

 

 

このように、その集団がもともと持っていた傾向が

 

より強くなることを「集団極化」といいます。

 

リスクが高くても挑戦する人が多い場合はその方向に進みやすく

 

なおかつ、ひとりひとりが自分の意見を主張しようとして

 

集団が持つ傾向が強くなってしまうのです。

 

その結果、ひとりで考えるよりも極端な結論になるのです。

 

 

では、話し合わないほうがいいかといえばそうではありません。

 

みんなで意見を出し合うことで団結力が生まれます。

 

ただ結論を出すのではなく、成功させる方法を考えるとか

 

力を合わせて頑張ろうという意識が高まります。

 

 

集団極化が起こらないようにするには

 

リスクをとる人と慎重な人の両方の意見を尊重し

 

極端な結論にならないようにバランスをとるとよさそうです。

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